研究室紹介

数理工学工学研究室

量子力学の基礎的学習と単純な数理モデルによる量子現象の理解。

 量子力学は約1世紀前に誕生した新しい学問で、原子分子レベルの物理化学現象を理解するための基本的理論です。量子力学は原子の安定性や元素の周期律の説明、また超伝導など巨視的現象の理解にも不可欠であり、レーザーなどの技術にも応用されています。さらに近年は、量子コンピューターに代表されるような量子情報理論なども発展していて、これから先の進展を考えれば、いつどんな分野で量子力学が必要になっても不思議ではないと言えます。本学のカリキュラムは、機械工学や電子制御を専門とするエンジニアを目指すもので、量子力学は取り入れられていませんが、将来の技術者としては量子力学を知って置くことは強みとなるでしょう。さらに、量子力学は通常の直感が通用しない点で理解するのが困難な学問なので、若いうちに馴染んでおくことが有利と言えます。

 この研究室での卒業研究としては、量子力学の基礎を学ぶことを主眼とし、緩和などの非平衡現象を通しての発展的応用を垣間見ることを目指します。