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STUDENTS

生産システム科学専攻2年 仙田 朋也

SECTION1

目的

  • 私が本研修に参加した理由として主に2つある。1つ目は現地の空気感や人に触れたかったからである。シリコンバレーは常に新しいものが生まれる地として有名である。シリコンバレーではどのようにして新しいものが生まれているのか、それについて実際に現地において環境や人に触れることで知ることができると考えた。2つ目は、英語を話さなければいけない環境に身を置くことである。日常的に英語に触れる機会はあるが、積極的に英語でのコミュニケーションを取る環境ではなかった。そのため、英語を話さなければいけない環境に身を置くことで、英語力を上達させたかった。以上が本研修に参加した理由である。

SECTION2

研修の内容

  • 本研修では、いくつかのグループに分かれてそれぞれが課題を持つ。この課題を現地での活動を通じて、どのように解決していくかを考えていく。研修名にある通り、本研修は産官学の合同で行なわれ、それぞれのグループには学生と企業の方もしくは行政の方が参加している。わたしの所属するグループには株式会社文教コーポレーションから岩崎産が参加しており、文教コーポレーションさんが抱える課題である「社員が新規事業を提案し、創造する力が不足している」に取り組んだ。これを解決するヒントを講演、企業訪問、フィールドワークを通じて得ることを目指す。方針としては、課題が新規事業の提案を促すことを目的としているため起業家やそれ関わる企業にあたりをつけ、新しいことに挑戦する上での環境、マインド、仕組みに着目した。研修は移動などの日程を除くと主な活動は4日間行なわれた。以下に1日目から4日目に行なった内容についてまとめた。

SECTION3

1日目

  • 研修の1日目は、小松市長である宮橋市長の講演やみずほ銀行から現地の企業に勤めている植松裕貴さんによる講演が行なわれた。市長と植松さんの講演の際には、本研修の参加者だけでなくAOKI の起業家育成プログラムでシリコンバレーに来ていた中学生が参加していた。市長の講演では、市長になるまでの自身の生い立ちや、現在進めている政策などについて話された。本講演の内容で特に印象に残ったのは「クラフトバレー」という小松を含めたいくつかの都市による地元のものづくり産業を世界へ発信する事業である。名称はシリコンバレーにならったものであり、各都市が連携のもと地元産業は発展させていき、地域の活性化を目指すものである。この事業は地域の活性化の点において、非常に興味深くぜひとうまく軌道にのってほしいと思った。植松さんの講義では、自身の経験をもとにシリコンバレーにおけるマインドについてとデザイン思考に触れられた。植松さんの経歴やシリコンバレーにおけるマインドは。日本で普通に生きてきた自分にとっては衝撃 的であった。行動力とリスクに対しての考え方が大きく違っていると感じた。リスクを恐れずにとにかく行動する、そういった考え方が根付いているため次々に新しいことに挑戦できているのだと思う。本講演ではデザイン思考についても軽く触れ、簡単な演習を行なった。お題を元に1対1で会話を行い、相手が抱える課題を発見しどのようにして解決するかを考えるといった内容である。私の演習相手はAOKI のプログラムに参加していた中学生であった。中学生ではあったが非常にしっかりとしていた印象を受けた。その方とのやりとりを経てお題に沿った相手が抱える課題を発見しその解決案を模索した。研修初日ということもあり、非常に新鮮な気持ちで終始気持ちが昂ぶっていた一日であった。

SECTION4

2日目

  • 二日目は、現地企業とスタンフォード大学に訪問した。訪問企業はPega sus Tech Ven- tures とTriple Ring Technologies の2つの企業であった。スタンフォード大学では、大学に勤めている池野文昭先生に現地での大学の雰囲気、考え方や大学の周辺施設などについて教えていただいた。スタンフォード大学では25歳以上の学生が2,3割ほどを占めているとおっしゃっていた。このことは日本では非常に珍しいことである。このことから現地の人々のチャレンジ精神の高さを感じた。スタンフォード大学訪問後は、Pegasus Tech Ventures に訪問した。Pegasus Tech Ventures はベンチャー企業を支援するベンチャーキャピタルと呼ばれる企業である。この企業は有名なSpace Xも支援している。この企業ではstartup world cup という起業家のコンテストを主催している。Tripe Rin Tech- nologies は医療系のベンチャーキャピタルである。技術系の企業であり、訪問時は様々な機器を見せていただいた。ここでは今までの講演や企業訪問とは違い、英語でのやりとりが主となった。質問も英語で行なうため、文章を考えるのに大変苦労した。

SECTION5

3日目

  • 三日目は、グループワークということで課題解決に向けて一日目で講義を行なっていただいた植松裕貴さんが代表を勤める株式会社will に訪問し、グループ課題解決に向けていくつか植松さんと質問を交えてお話をした。ここではより私たちの課題に沿って話を深掘りしていった。特に社員に積極的に動いてもらうための環境についてお話を伺った。伺った内容の中で特に課題解決において重要であると感じのが、「積極的に動ける人間を自由に動けるようにする。」である。これはイノベーター理論に基づく考え方で、まずイノベーターやアリーアダプターといった新しいものにいち早く飛びつくことのできる人が積極的に動ける環境を作る。これによって、社内において積極的な活動を行なう雰囲気が作られ、イノベーター理論における後続の分布に属する人たちも釣られてより積極的に活動する様になるというものである。これは本グループの課題解決において非常に有用な考え方であると考える。これが積極的に新規事業を生み出すための環境ではないかと考えた。

SECTION6

4日目

  • 四日目はこれまでの研修でそれぞれのグループの結果をまとめ、発表する日であった。 グループで発表内容とスライドを試行錯誤し、社会人である岩崎さんに様々なフィードバックを頂いた。半日ほど準備を行い発表に挑んだ。私たちのグループは、最初に述べたように新規事業の提案促進のために新しいものが常に生まれ続けるシリコンバレーにおける環境、マインド、仕組みに注目し、様々な場所への訪問や様々な方とのやりとりを経て得た知見を元にそれぞれについて内容をまとめた。発表は多少詰まるところがあったものの伝えたい内容は伝わったと感じた。他のグループの発表はとても刺激的だった。課題が違うため現地での活動が違うのは当たり前ではあるが、他グループが初日からどのような行動をとっていたのかを知ることができ面白かった。

SECTION7

まとめ

  • 本研修に参加したことは自分にとって非常に良かったと思う。研修中は日本ではできない体験ができ、終始新鮮な気持ちで研修に挑めた。参加した目的であった現地で活躍する人やその人が身を置く環境を知るということができたと思う。訪問した企業それぞれにおいて、事業についてお話を聞くだけでなくそこに勤める方々とのコミュニケーションを行なうことができ、よりリアルなお話を聞けた。現地企業訪問は普段やりたくてもできることではなく、大変貴重な体験をさせて頂いたと思っている。また、休憩や移動時は現地の人々とコミュニケーションが行え、現地での生活の空気感を多少知ることができたと思う。お店において英語で買い物が行えたときは非常にうれしかった。楽しいことだけでなく悔しい思いもこの研修では多くした。研修に参加した他の人と比べると自分は積極的に動くということができていないと感じることが多かった。また、英語によるコミュニケーションにおいてもうまくいかないことが多かった。特に入国時の税関では想定より苦労し出鼻をくじかれた。研修の序盤から非常に悔しい思いをした。これらは研修後の自分の課題として解決に取り組んでいきたいと考えている。本研修を通して現地で活躍する比値のマインドを知ることで積極的に動くことの重要性を実感することができた。本研修で経験したことは今後の自分にとって大きな財産になると思う。