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STUDENTS

生産システム科学部2年 市川拓真

SECTION1

研修に参加した動機

  • シリコンバレー研修に参加した一番の理由はとにかく外国の企業に触れたい、そして生で感じたいという気持ちである。特にシリコンバレーでは起業が盛んにおこなわれ、IT 技術を軸として、発展し続けている地域である。そんな地域に身を置くことで新たな発見や刺激を得られるのではないかと考えた。グローバル化が進んでいる中で日本を飛びだし、世界視点で物事を考える力をつけることは非常に大切なことだと思う。 また、私自身の短所を克服したいということも研修に参加した動機の一つである。私の短所は相手の意見をくみ取り、自分の考えをなかなか持つことができない、また自分の意見を積極的に相手に伝えることができない点である。将来社会に出たとき、このような短所は致命的であろう。シリコンバレー研修では企業の方の話を聞いたり、現地の日本人大学生とコミュニケーションをとったりする機会が多々ある。コミュニケーションをとることが当たり前のような環境に身を置くことで、その大切さや楽しさを学び、その中で相手の意見を聞く力、そして自分の意見を発信する力を鍛えたいと考えた。 このようにシリコンバレー研修は私にとって、ただ単に知識や刺激を得るものだけではなく、短所を長所に変える重要な糧になると思った。

SECTION2

班行動による活動

  • このシリコンバレー研修ではただ単に企業見学だけではなく、与えられた課題を解決するために班で活動した。私たちの班では文教コーポレーションにて実際に抱えている「社員が新規事業を提案し、創造する力が不足している」という課題を解決することを目標に行動した。シリコンバレーには日本と異なる環境、マインド、仕組みの三点があると考え、それらの違いを考えることで課題解決に向けた取り組みを行った。 環境の面で日本との違いをより強く感じたのは、WiL(world innovation lab lab)というスタートアップを支援するベンチャーキャピタルを訪問したときである。こちらでは出向中のみずほの植松さんと質疑応答の形式でお話をした。その中でシリコンバレーではイノベーション理論におけるイノベーターやアーリーアダプターにあたる人物が積極的に行動し、後続を巻き込んでいることを学んだ。後続の人たちが流れに乗り始めると、制度を整備し、社内で積極的にイノベーションを起こす社風を作るのである。こういったことが日本にはない環境であり、新規事業を見つけるための手がかりになるのではないかと考えた。 次にマインドの面で日本との違いをより強く感じたのはtriple ring という医療系の企業を訪れたときである。この企業では製品の開発を行っているが、製品の欠点を見つけるために、医療の専門家だけではなく別の分野の専門家や一般人から多くの意見をもらっているのである。多方面から意見をもらうことによって商品の欠陥を一つでもなくそうとしているのである。多方面から意見をもらうというアイデアはシリコンバレーだからこそ生まれる斬新なものである。 最後に仕組みの面で日本との違いを大きく感じたのはapple でエンジニアとして働く秋葉さんのお話を聞いたときである。日本の企業は上司の命令(ノルマや作業指示等)が部下に降りるばかりで、現場で働いている人間の意見が上に通りにくい特徴がある。一方apple では上の人間に強制力を持たせず、それぞれの個人やチームで自発的に行動していくようなシステムを持ち合わせている。こういったシステムによって自由で斬新なアイデアが生まれるのである。 こういった環境、マインド、仕組みの観点から新規事業の開拓に向けた案を考え、スライドを制作した。大学院生の方々のスライドの作り方はさすがで、観衆をひきつけるようなスライドだった。今後のスライド制作の参考にしたいと思う。発表の場には引率の大学の先生方、hiro さんをはじめとするシリコンバレー在住の方々、日本の名産品を宣伝するために来た他大学の生徒たちなど非常に多くの方がいらっしゃった。高校や大学でも何度かプレゼンテーションをしたことがあったが、ものすごく緊張した。滞りなく発表できたがもっとユニークなみんなをひきつけられるような発表ができるようになりたいと思った。

SECTION3

チーム以外での活動

  • 私が最も印象に残ったのは植松さんの講義である。植松さんはみずほ銀行からベンチャーキャピタルのWiL という企業に出向されている方であり、みずほをよりよくするために変革をおこし続けている方である。シリコンバレーで得た知識をもとに、みずほの問題点や改善点を指摘し、新規ビジネスを仲間とともに検討したり、デザイン思考のワークショップを開いたりと様々な活動を行っている。しかし、そうした活動はすべて植松さんが独自に行っていた活動であり、初めは非難も多く、一緒に活動してくれる人も少なかった。しかしそうした状況でも植松さんはみずほをよくしたい、変えたいという思いのもと、活動し続けた結果、現在では多くの人が植松さんの活動に賛同し、協力しているのである。そういった植松さんのお話から多くのことを学んだ。 その中でもトライアンドエラーの精神を常に持ち続けることが重要だと感じた(実際に体現されている方なので)。失敗するのは当たり前であり、失敗を恐れずに進んでいくことが大切であるという気持ちである。こういったことは口で言うことはたやすいが、実際に行動を起こそうとすると躊躇してしまうことが多い。この研修では植松さんやhiro さんから学んだインタラクティブという教訓をもとに企業の方に積極的に質問したり、町の人に英語で道を聞いたりした。異郷の地でこういったことをできたことは自分にとって非常にプラスになったと思う。しかしまだまだ足りないと感じることも事実である。文教の社長である三田村さんは講義の場でも当たり前のようにディスカッションをしており、テーマをより深彫りしていた。そういったことができるような人になりたいと思う。今後大学生活では自分の意見や質問を相手にぶつけるのは当たり前で、そこからどれだけ話を発展させていけるかを意識しながら生活していきたい。

SECTION4

まとめ

  • この研修では日本とは仕組みが異なる企業の方々に積極的に質問できたり、町の人と会話できたりと日本では味わえないような体験を何度もすることができた。そういったことを通して、自分の短所である発信する力を鍛えられたのではないかと思う。今回学んだことを日本でも継続させていけるようにこれからの大学生活を意識して生活していきたい。また、企業の方の話を聞く中で自分は知識がかなり不足していると感じた。話の中で分からない単語がいくつも出てきたからである。大学在学中の時間があるうちに本をたくさん読み、知識をつけていきたい。

SECTION5

感謝の言葉

  • この研修を通して貴重な体験ができ、実りある研修になったことは大学の先生方やhiro さんをはじめとする沢山の方々の協力があったからです。私たちのためにずっと前から計画を立ててくださった大学の先生方、シリコンバレーにてプレゼンをしてくださった市長や企業の方々、私たちを導いてくださったhiro さん、taka さん、藤崎さん、班行動で大変お世話になった真田先生、岩崎さん等々本当にありがとうございました。