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STUDENTS

生産システム科学部2年 桐山由衣

SECTION1

チームでの活動


  •  丸西組の徳山さんのビジョン「地域とともに魅力アップする建設業」を目指して徳山さん、高 校教諭の樋掛さん、学生二人の 4 人でチームを組み活動した。そして特別に臨床 工学 科の真 田先生の力もお借りして、現地の方にインタビューをしてニーズの調査を行った。そして、講義 や見学などの研修の内容を踏まえた話し合いの中で最終的に導き出されたビジョンを実現す るためのミッションは「旅行者が安心便利なアプリの開発・販売」である。これはニーズの調査と、 自分たちが観光客として不便に感じたことを、そのまま解決できるのではと思いたった案である。 次にニーズの調査について詳しく説明する。
     まず外国人観光客にサンノゼ空港で日本についての印象、興味のあるものなどを訪ねた結 果、年齢性別国籍を問わず多かった答えが「日本食」についてだ。しかし、日本食といっても、 ほとんどの人が寿司くらいしか知らないという結果だった。次に私たちが現地で経験した飲食 店での出来事なのだが、二日目の夜にある飲食店でチームの 4 人と真田先生で食事をしたの だが、注文の作法が日本のそれと全く異なっており、またなれない英語だった、渡されたメニュ ーの様式が日本と違って文字のみだったなどと言うこともあって、想像していた料理とは大きく ギャップ のある物が提供された、と いうことがあった。これらのことから、現地の食文化に興味が あっても情報がなかなか手軽に手に入らずに抵抗感を持ってしまう、勇気をもって挑んでも自 分たちの文化との違いによって満足した結果にならない、ということが想像でき、ここにビジネ スチャンスがあるのではと私たちのチームは考えた。
     石川の空の玄関口である小松にもローカルでおいしい飲食店が多くあり、小松から電車に 乗り換えて旅行を始めるといった外国人観光客に、乗り換えの時間を有意義に手軽に過ごし てもらおう、といった発想からアプリの開発といった結 論に至った。
     これらのことから私が学んだことは、ニーズ主体で考えることの大切さとシリコンバレーならで はのデザイン思考の新しさである。ニーズ主体で考えるとシーズ主体で考えるよりも多くのビジ ネスチャンスに気がつくことができ、さらにはビジネスが成功しやすいと研修を通して感じた。ま た、デザイン思考は「対になるモノをあえて組み合わせる」という考えが最初は理解できなかっ たが、研修も終盤を迎える頃になると、なんとなくだがつかめるようになってきた気がした。
     シリコンバレーでのチームでの目標は一旦果たせたが、アプリの開発ま でにはまだまだ知識 も発想も情報も足りないので、勉強や調査を進めつつこれからも開発をチームで続けることに 私は決めた。

  • チームでの話し合い
    サンノゼ空港でのインタビュー

SECTION2

チーム以外での活動


  •  研修中様々な方の貴重なお話を聞く機会があった。その中で特に自分の考え方が転換す るように感じた言葉をいくつか紹介したい。まず、「人脈、ネットワーク」を作るということだ。これ は二日目に受けた桝本さんのお話からの言葉で、シリコンバレーを利用するビジネスマンの考 え方の一つだ。確かに桝本さんはいろいろな職業のいろいろな立場の方々と SNS などを通じ て知り合っていて、それによって様々なビジネスチャンス、新しい活動の可能性を見出してい るそうで、私はこのことに強い憧れを感じた。私はこのコミュニケーションの重要性をただ知識と し て受け取るのではなく、自分の目で実際に見ることで経験として、受け取る事ができた。また、 三日目にお話をしてくださった水山誠さんの考え方である、「モノがあふれている現代ではい ずれ高品質が求められるだろうから、日本人は自分たちの本分を信じて待っていればいい」と いうのがとても衝撃を受けた。それまで、「どう自分たちがグローバルで活躍するために変化す ればいいか」という考えが主体だったので、全く違う方向からのこの考え方はとても新鮮で、と ても印象的だった。
     また、水山さんと同じく三日目に私たちの前でプレゼンしてくださった佐 藤公一さんとは、夜 の懇親会でも個人的にお話を伺う機会があって、そのときに会社で開発している AR スコープ を見せていただける事になった。開発中の製品を実際につけて、その世界観を体験したが、 VR とはちがう AR の世界がそこには広がっていて、酔いにくく、自分が動いても AR で映し出さ う自分の中での常識が覆された。
     そして、研修内容とは全く関係の無い時間に桝本 さんが私に言ってくれた言葉 の、「やりた いじゃなくてやる」ということが 、今シ リコンバレー研修を振り返ったときに、 特に 学んだことをも っとも適度に表す言葉のうちの1つだ。 私たちはよく予防線として「そういうこともやりたいです ね。」や「こういうことをしたい」などと願望形で言うことがあるが(私もそのうちの 1 人だった)、「し たい」の言葉の次には「だから、やる」とも続けられるし、「でも〇〇だからできない」とも言える。 だから結局願望で言っていたことのうちの多くは実行に移せなかったのだろう、と自分の人生 を振り返って強く思った。

  • スタンフォード大学の見学
    朝食

SUMMARY

まとめ


  •  SV研修によって今までの自分の価値観が覆った。ビジネスの視点 や、将来を見据えた考え 方を新しく得る事ができ、非常に充実した 6 日間を過ごす事ができた。この研修によって三つ の事が特に得られたと思う。1つ目は「視野の広さ」、2つ目は「アグレッシブになることの大切 さ」、3つ目は「知り合いが多いに越したことはない」だ。視野の広さはもともと研修に参加すると きに、何を求めているか、と聞かれたら答えていたことの1つで、普段の自分がいる環境からは 違う世界に飛び込むことでゴリゴリと広げられたものだ。実際、今回の研修では具体的にいうと、 自分には全く「ビジネスでの視点」というものがなかったが 、徹底的な資本主義社会のアメリカ に行って、また、企業の方と一緒に活動して、新しい視点を得ることができた。2つ目は、積極 性というのは勉強するにしても賛同をえるにしてもとても大切なことであると、日本では頭では わかっていたはずなのだが、実際行ってみて体感することができ、「やっぱり!」と思ったことの 1つだ。3つ目は、つまり人脈の大切さについて再認識した、ということだ。勉強にしてもビジネ スにしてもその分野の専門家、研究家が知り合いにいると、自分の疑問について議論できたり、 間違いを正して教えてもらったりすることができ、 そうすることで先の2つを再び得ることができ ると思うからだ。自分はまだ学生だということもあって大体ら教えられる立場にいるが、いずれ は誰かに何かを教えることができるような立場につきたいものだ。
     積極的に学んで、その結果見つけた「やりたいこと」を「やる」ということを、これからの SV 研修から持って帰ったプロジェクトの進行や、 AR の勉強、ドローンについての個人的な勉強など、 ひとまず今回の研修でみつけた興味のあることに 学びを アプライしていきたい。

THANKS

感謝の言葉

  • 最後になってしまったが、 20 歳という若さでこのように実 り多い貴重な体験ができたのは B bridge の皆様をはじめとし、見学させていただいた各企業の方々、大学の先生方、そしてそれ ぞれ非常に興味深いプロジェクトをもって学生とともに研修に参加してくださった企業の皆様 方のおかげだと思う。学生の知識不足な部分を埋めて最大限のサポートをしてくださった皆様 に心からの感謝を捧げるとともに、学んだことをこれからに生かすという強い意志で報いたいと、 私は強く思う。